(キリルside)
『ありがとうございましたーー…!』
美術館の扉が閉まる。
「ねえキリル」
「ん?」
「あとでウチに絵を教えて」
…え?
「いやいや!絵なんて…」
「さっき言った。キリルの絵が好きって。だから…キリルの絵の凄さがわかるように。ウチがキリルの凄さを伝える」
…
小さいころから原色で絵を描いてた。
濁った色とかはあまり使わなかったから、それはもうカラフルな絵ができた。
わざと実物と違う色で描いた。木の葉っぱが緑色じゃなくてもよかった。星が黄色じゃなくてもよかった。
だから色覚障害まで疑われた。いつのまにか、僕の絵は変な絵扱いになってた。
『すごいねこれー!』
『うまい!』
あーあ。
クラスのみんなのあの言葉も、信じてなかった。
おせじだろうって。
おせじだったじゃないか。
でも。
『キリルが書いたから、キリルの絵、好き』
おせじだらけの世界でレイジの言葉だけが光だった。
そっか。僕は…
「僕は…レイジが喜ぶ絵が描きたい」
色々言われたけど。
レイジだけに喜んでもらえれば。
レイジだけに。
「じゃあ描いて。ウチの、最高の絵師さん」
「…わかった。教えてあげる」
『ありがとうございましたーー…!』
美術館の扉が閉まる。
「ねえキリル」
「ん?」
「あとでウチに絵を教えて」
…え?
「いやいや!絵なんて…」
「さっき言った。キリルの絵が好きって。だから…キリルの絵の凄さがわかるように。ウチがキリルの凄さを伝える」
…
小さいころから原色で絵を描いてた。
濁った色とかはあまり使わなかったから、それはもうカラフルな絵ができた。
わざと実物と違う色で描いた。木の葉っぱが緑色じゃなくてもよかった。星が黄色じゃなくてもよかった。
だから色覚障害まで疑われた。いつのまにか、僕の絵は変な絵扱いになってた。
『すごいねこれー!』
『うまい!』
あーあ。
クラスのみんなのあの言葉も、信じてなかった。
おせじだろうって。
おせじだったじゃないか。
でも。
『キリルが書いたから、キリルの絵、好き』
おせじだらけの世界でレイジの言葉だけが光だった。
そっか。僕は…
「僕は…レイジが喜ぶ絵が描きたい」
色々言われたけど。
レイジだけに喜んでもらえれば。
レイジだけに。
「じゃあ描いて。ウチの、最高の絵師さん」
「…わかった。教えてあげる」



