僕ら×回目の卒業式を

「ちょっと…ま、また勝手に絵を載せて…」
『それじゃこれをニコルくんが褒めます!じゃ!』
否応無しにニコルの拘束が解ける。
ニコルが舞台に上がる。
「…っ…」
言葉に詰まってる様子だ。
キリルを見る。
少し心配そうだ。
絵を描いた本人だからか?

キリルの絵は、割と自由な世界だ。
絵の具で描いた風景画。でも他の人と明らかに違った。
海はピンク色。空は緑色。雲は白でも黒でもない。
カラフルな世界だ。

『どうしたの〜?はやく!』
まだニコルは一言も口を開かない。
「う…」

「うまいよ…こ…個性的な世界…だね…原色しかない…あ…」
キリルはどう反応してるのだろう。
ん?
「…え」
正直メーターが下がってた。
嘘でしょ!?じゃあニコルが今言ってるのは…
「…おせじ?」
「あっ…」
『いえーい!20ポイント獲得!いいねいいね!正直メーターは上がらなかっただろうけど〜』
「ひっ…!」
これ…わざとキリルの絵を…正直メーターを…!
『お次はこちら!』
またキリルの絵が…
『それじゃ次はリルくん!褒めてください!』
お願いだリル。傷つけないでキリルを。
しかし正直メーターは依然として上がらない。
「きれい…だぞ!うまいぞ!もっとキリルは…うまいぞ…!」
「っあ……」
正直メーターは、上がらなかった。
「これって…」
「大丈夫よ。褒めればいいのよ。褒めないとポイントがもらえないでしょう?」
「そんな…でもキリっち…」
「うるさい!!!」