スコーンと紅茶が運ばれてくる。
「美味しいですね」
「それはよかったです、お嬢様」
「2人とも、召し上がって」
アリスが手を差し出す。
「お優しいお嬢様。
ありがたく頂戴いたします」
ルイが恭しくお辞儀をし、
私も慌てて続いた。
「い、いただきます」
サクッ。
……うん、美味しい。
バターの香りと紅茶がよく合う。
無心でもしゃもしゃ食べていると――
「おい!!
なんだこれは!!」
怒声が店内に響いた。
「髪の毛が入ってるだろ!!」
酔っ払いの男が、店員さんに詰め寄っている。
だが、どう見てもその毛は――
(いや、それ……本人のだよね?)
色も質も、頭と完全一致している。
「し、しかし、そちらは――」
「なんだぁ?
男爵の俺に文句言うのか!?」
……横暴すぎる。
「うるさいですね」
「そうですね、お嬢様」
ルイが静かに同意する。
すると男爵がこちらを睨みつけた。
「なんだなんだ。
そこの令嬢は黙ってろ!」
アリスは紅茶を一口飲み、
カップをそっと置いてから言った。
「どう見ても、
貴方のちぢれ毛でしょう」
一瞬、
店内の空気が凍る。
男爵の顔が、
みるみるうちに真っ赤になった。
「な、なにを――!」
「色も太さも、
見事に一致していますもの」
追撃が容赦ない。
私は思わずスコーンを口に運びながら、
心の中で拍手した。
(強い……)
ルイはにこやかに微笑み、
「お嬢様の観察眼は、
幼少の頃から確かでして」
さらっと火に油を注ぐ。
「美味しいですね」
「それはよかったです、お嬢様」
「2人とも、召し上がって」
アリスが手を差し出す。
「お優しいお嬢様。
ありがたく頂戴いたします」
ルイが恭しくお辞儀をし、
私も慌てて続いた。
「い、いただきます」
サクッ。
……うん、美味しい。
バターの香りと紅茶がよく合う。
無心でもしゃもしゃ食べていると――
「おい!!
なんだこれは!!」
怒声が店内に響いた。
「髪の毛が入ってるだろ!!」
酔っ払いの男が、店員さんに詰め寄っている。
だが、どう見てもその毛は――
(いや、それ……本人のだよね?)
色も質も、頭と完全一致している。
「し、しかし、そちらは――」
「なんだぁ?
男爵の俺に文句言うのか!?」
……横暴すぎる。
「うるさいですね」
「そうですね、お嬢様」
ルイが静かに同意する。
すると男爵がこちらを睨みつけた。
「なんだなんだ。
そこの令嬢は黙ってろ!」
アリスは紅茶を一口飲み、
カップをそっと置いてから言った。
「どう見ても、
貴方のちぢれ毛でしょう」
一瞬、
店内の空気が凍る。
男爵の顔が、
みるみるうちに真っ赤になった。
「な、なにを――!」
「色も太さも、
見事に一致していますもの」
追撃が容赦ない。
私は思わずスコーンを口に運びながら、
心の中で拍手した。
(強い……)
ルイはにこやかに微笑み、
「お嬢様の観察眼は、
幼少の頃から確かでして」
さらっと火に油を注ぐ。

