ブティック〈グロウ〉にて。
店へ差し入れを手に訪れたところ――
「ねぇ、ティアナちゃん。買い物行きましょ」
突然、ルイにそう言われた。
「え? ルイ、今すごく忙しいって言ってなかった?」
首を傾げる。
ガイルを倒すために、だいぶお店を空けてた。
そのツケが回ってきてるはずだ。
「もう無理ー!」
ルイは大げさに頭を抱える。
ミルクティー色の髪がいつもより乱れている。
「インスピレーションが全然湧かないのよ!
ここらでリフレッシュしないと、ほんと無理!」
「……ルイがそれでいいなら、いいけど」
「ほ、ほんと!?」
ぱっと顔を上げるルイ。
「じゃあ、アリスも一緒に!」
「私は構いませんが」
「決まりね!」
ルイは勢いよく手を叩いた。
「善は急げよ、急げ!」
そう言って、ルイに連れてこられたのは――
「まずは! 体のリフレッシュよ!
はいはい、入ってー!」
有無を言わさず案内された部屋に入り、
気づけば私はアリスと並んでベッドに寝かされていた。
カーテンの向こうには、ルイ。
「それでは〜、もんでいきますね!」
次の瞬間、
どこから湧いてきたのかわからないお姉様方がわらわら現れ、
私の身体を包囲する。
「いった!! いたたたたた!」
「毒素が溜まってますね〜。
悪いものがあると、痛いんですよ〜」
にこやかに言われたが、
その手つきは完全に尋問官のそれだ。
横を見る。
「気持ちいいですね。
そこ、もう少し強めでお願いします」
……え?
「え、痛くないの?」
「はい?」
いや、「はい?」じゃない。
カーテンの向こうからは、
「いいわ〜、これこれ。きくぅ〜」
と、完全に別世界の声。
ちょっと待って。
この部屋、私だけ罰ゲーム会場じゃない?
「お客様、だいぶ凝ってますね。
まだお若いのに」
そう言われた瞬間――
ぐり。
ぐりぐり。
「いったいよぉぉぉ!!」
「大丈夫ですよ〜。
効いてる証拠ですから〜」
いやほんとに!?

