「……ところで」
専門家がふと顔を上げた。
「エンジェルドラゴンについて、
どうしてご存じだったのですか?」
一瞬、空気が止まる。
「え?」
レオが目を瞬かせてから、
慌てたように画用紙を取り出した。
「これです!」
「農家仲間のジャマルおじさんって人が教えてくれたんだ!
むかーし、そういう魚がいたらしいって」
「それで、特徴を教わって――
絵、描いたんです!」
「ジャジャーン!」
そう言って差し出された画用紙に、
専門家は思わず目を見開いた。
「……これは」
「す、すごいですね。
非常によく描けています」
「なるほど……」
絵と桶の中を見比べ、専門家は何度も頷いた。
「特徴の捉え方が正確です。
文献でしか知られていない部位まで描かれている」
「へへ」
レオが、照れたように頭をかく。
「それと」
私は、自然な流れで言葉を足す。
「トワが持っていた『幻の生き物集』にも
この魚が載っていました」
「ですので、
著者であるあなたに連絡を取らせていただいた、
というわけです」
「……なるほど」
専門家は納得したように息を吐いた。
「そういう経緯でしたか」
桶の中で、白ひげちゃんが小さく身を揺らす。
そのたびに、風がふわりと撫でる。
疑念は、静かに――霧散した。
専門家がふと顔を上げた。
「エンジェルドラゴンについて、
どうしてご存じだったのですか?」
一瞬、空気が止まる。
「え?」
レオが目を瞬かせてから、
慌てたように画用紙を取り出した。
「これです!」
「農家仲間のジャマルおじさんって人が教えてくれたんだ!
むかーし、そういう魚がいたらしいって」
「それで、特徴を教わって――
絵、描いたんです!」
「ジャジャーン!」
そう言って差し出された画用紙に、
専門家は思わず目を見開いた。
「……これは」
「す、すごいですね。
非常によく描けています」
「なるほど……」
絵と桶の中を見比べ、専門家は何度も頷いた。
「特徴の捉え方が正確です。
文献でしか知られていない部位まで描かれている」
「へへ」
レオが、照れたように頭をかく。
「それと」
私は、自然な流れで言葉を足す。
「トワが持っていた『幻の生き物集』にも
この魚が載っていました」
「ですので、
著者であるあなたに連絡を取らせていただいた、
というわけです」
「……なるほど」
専門家は納得したように息を吐いた。
「そういう経緯でしたか」
桶の中で、白ひげちゃんが小さく身を揺らす。
そのたびに、風がふわりと撫でる。
疑念は、静かに――霧散した。

