湯気の立つカップが配られた。
「どうぞ。身体が温まりますわ」
ナナ嬢はそう言って、穏やかに微笑む。
私は両手でカップを包み込み、
一口、温かい飲み物を口に含んだ。
「……はぁ」
思わず息が漏れる。
「生き返るな……」
「本当だ。湖に落ちたあととは思えない」
マルクも同じようにカップを抱えている。
さっきの奇妙な服装のせいで、
余計に間の抜けた光景だった。
「おい、妹!」
マルクがこちらを指さして声を張り上げた。
「なんですか?」
思わず首を傾げると、彼は眉を吊り上げたまま言う。
「お前まで湖に入ってどうする!?」
「それが一番、手っ取り早いかと思いまして」
即答すると、マルクは言葉に詰まったように口を開き、
すぐに閉じて、頭を抱えた。
「……そうじゃないだろ。
もっとあっただろう。他に。やり方が」
「うーぅ……」
小さく声を漏らし、視線を逸らす。
正論だ。反論の余地はない。
しばらく沈黙が落ちる。
マルクは深く息を吐き、
苛立ちを押し殺すように、低い声で言った。
「……だが、助かった。ありがとう」
その一言は、不器用で、ぶっきらぼうで、
それでも確かに本心だった。
私は少し驚いてから、
小さく微笑んだ。
「いえ」
「どうぞ。身体が温まりますわ」
ナナ嬢はそう言って、穏やかに微笑む。
私は両手でカップを包み込み、
一口、温かい飲み物を口に含んだ。
「……はぁ」
思わず息が漏れる。
「生き返るな……」
「本当だ。湖に落ちたあととは思えない」
マルクも同じようにカップを抱えている。
さっきの奇妙な服装のせいで、
余計に間の抜けた光景だった。
「おい、妹!」
マルクがこちらを指さして声を張り上げた。
「なんですか?」
思わず首を傾げると、彼は眉を吊り上げたまま言う。
「お前まで湖に入ってどうする!?」
「それが一番、手っ取り早いかと思いまして」
即答すると、マルクは言葉に詰まったように口を開き、
すぐに閉じて、頭を抱えた。
「……そうじゃないだろ。
もっとあっただろう。他に。やり方が」
「うーぅ……」
小さく声を漏らし、視線を逸らす。
正論だ。反論の余地はない。
しばらく沈黙が落ちる。
マルクは深く息を吐き、
苛立ちを押し殺すように、低い声で言った。
「……だが、助かった。ありがとう」
その一言は、不器用で、ぶっきらぼうで、
それでも確かに本心だった。
私は少し驚いてから、
小さく微笑んだ。
「いえ」

