桜の咲くころ、思い出して

大、成功…?

気づけば部屋中響く声で、ほとんど叫んでるみたいだった。

誰もいない部屋で1人泣きわめくみたいな、そんな状態で。

「大成功ってどうゆうことなの…?なにが成功したのっ、私まだ何もっ」

『俺は最初から決まってたんだ』

「決まってたって何がっ、全然わからないよ!」

涙でぐちゃぐちゃで前が見えないどころじゃない、何も映らない。

でもどれだけ目を開けたってヨシノは見えないし、私の瞳には映らないから。

ヨシノだって見えてない、ヨシノが見える世界は私と同じだから。

私が見てる世界がヨシノに繋がってるからー…


『俺はプログラミングされてるんだ、消えるように』


だからね、よく声が聞こえるの。私に呼びかける声だから。

「消えるって…、どうして?」


私にしか聞こえない声だからー…



『奈絵が恋をしたから』



…っ

息を吸ったまま吐くことができなかった。

一瞬時間が止まってしまったみたいな、そんな感覚で。


私が恋をしたから?

それはどうゆう…


『オレは奈絵の脳を守ると同時、奈絵のパートナーだったんだよ』

ヨシノの声が急に遠くなった。

そんなのわかんないよ、全然わかんないから…

『まぁ役割?ってことかな、奈絵に勉強とか作法とか日常生活困らないように教える先生みたいな!それがオレだったんだけど…』

たくさん教えてもらった、ヨシノがいなかったらここまで生きてられなかった。

いつだってそばにヨシノはいてくれたから。

『奈絵をひとりぼっちにしないためにオレは存在()たんだ』

「え…?」

私をひとりぼっちにしないためー…?