桜の咲くころ、思い出して

ど、どうだった…?

やっぱ変だったよね!?
急に大きな声出しちゃったしおかしかったよね!?

「川瀬ちゃん…」

これは本当に伊田くんにも…っ

「マジ!?すごいね!!!」

「…え?」

ぱぁっと瞳をキラキラさせて私を見てた。
そんな表情で誰かに見られたことなんかないからちょっと緊張しちゃった。

「今までさぁ、曇ってると暗いって思ってたけど言われてみればそうか!まぶしくて目つぶっちゃうとか逆光とか気にしなくていいってことか!」

太陽は出てないのに太陽みたいに明るい顔で、伊田くんは笑うから。

「これはいいこと聞いちゃった~♬じゃあ試して…」

「友也~!」

伊田くんがタブレットを構えようとした時、グラウンドの方から呼ぶ声がした。
ぶんぶんと手を振ってこっちに向かってくる…

それも1人じゃない、2人も3人も4人も…!
男の子も女の子もいる!!

「急にいなくなるからどこ行ったかと思ったじゃん」

「あ、ごめん。川瀬ちゃんに写真の撮り方教えてもらってた」

え!?教えてたっけ!?
教えてるとは思ってなかったけど…

「え、誰?」

伊田くんに隠れて見えてなかった私をひょこっとのぞき込んで確認する、みんなで揃えたかのようにパチッとまばたきをして。

みんなに見られてビクビクと体が震える。

あぁぁぁ~…っ 

ごめんなさい、私が伊田くんとしゃべってたからきっとみんな伊田くんと写真撮りたかったんだよね!?

どっか行った方がいい?

いたらダメだよねっ、早くここから…っ

「あ、インコちゃん?」