その日の帰り道。
「そういえば第四期観た?」
「は、はい」
犬飼さんが軽く頷く。わたしは彼の方に近づいて、輝く視線で彼を見つめた。
「一話から昇太朗かっこよかったよね!最っ高だった!!!」
「そうですね……」
どうしたんだろう。なんだか最近の彼は暗い気がする。
「ほら、シャキッとしなさい!!」
とわたしは彼の背中をさすった。すると彼が驚いた顔をする。
「あの……バレちゃったんです……」
「え?」
「鳥越に、僕と永瀬さんが同居していることが」
へー。って、え?
「ってわけでぶん殴られました。ボールが頭に当たった時よりも痛かったです」
わたしは呆然とした。犬飼さんが鳥越くんに殴られるその様子がなんとなく想像できるわたしがいる。
『は?同居人?』
『あ……はい』
『それはすなわち同居人ということか?』
『言葉の意味のまんまです』
「ってなわけで、バレました」
わたしは気が遠くなりそうだった。それとなぜこの男はこんなに冷静なのだ。
「あでも安心してください。変な誤解は免れましたので」
な、ならいいか……いや……ま、いっか。
「その……本題なんですけど……」
まだ本題ではなかったのか、わたしは彼の話に耳を傾ける。
「……永瀬さん!」
「え……」
わたしは目を丸くした。なぜなら彼の頭上に……
「犬飼さん、鳥のフン頭に乗ってますよ」
「ふへぇ?」
わたしは呆れて笑ってしまった。
この日々がずっと続いてほしい。
「帰ったら頭洗おうね」

