コトドリ様

梢「これでコトドリさまは実際にいるってわかったでしょう? 私は嘘なんてついてない!」
葵「だからって山口さんを――!!」
山口さん「もう嫌! あとはあんたたちだけでやって!」

山口さんが叫んで森から駆けだしていく。
残されたふたりの間に沈黙が流れている。

葵「山口さんを追いかけよう。謝らなきゃ」
梢「行かない。この崖下になにかがあるはず」
葵「本気で言ってるの? 山口さんがここから落ちてたらどうなってたか、考えてよ!」
梢「ゆっくり下りて行けば大丈夫」

梢が気の蔦を掴みながら崖下へと移動していく。
それをしばらく見ていた葵も諦めたようにあとを追いかけた。

葵「なにここ、電波がない」