記憶の欠片 Original

「……話があるんだ」


 そう言うと、献くんは私の腕を掴んだ。


 強すぎない、でも迷いのない力。


「え、ちょ——」


 周りのざわめきも、まだ残る歓声も、そのままに。


 私は半ば引きずられるようにして、会場の外へ連れ出される。