両手いっぱいの大好きを。

『好きですっ、夏凪くん…!』
これが、最初で最後の告白ー。

私の名前は髙田(たかだ)㮈穂(なほ)

三つ編みをおさげのようにして肩にかけ、大きな黒縁メガネに、
両頬にはたくさんのそばかす。

THE陰キャ、みたいな容姿をしていて、空気みたいな存在。

『うわっ、存在感薄ぅ…気付かなかった〜』

『地味子ちゃんには水をお見舞いしてあげるね〜そりゃっ!
あははははははは!!ダッサ〜』

『ねぇ地味子ちゃん、虹くん狙ってる?』

『っ、いや…そんなことは…っ!』

『あっそう…。ならいいわ。』

嘘、一回。

そう、私髙田㮈穂は、夏凪くんに一目惚れ。

でも、私なんかじゃ釣り合わない。

「愛里清ちゃんは…まだ、か。」

愛里清ちゃんこと、胡依愛里清さん。

おそらく、夏凪くんの好きな人は橘さんだろうけど、

最近は胡依さんと一緒にいることが多い。

今日は、おふたりが補習に来られてから結構経った日。

あれ、夏凪くんは賢いのに何で補習なんかに…?

あ、分かった。

ー胡依さんと一緒にいるためだ。