日向家の諸事情ですが。





「ローレン!そろそろおうち戻ろーー?」


「ワンッ!!」



早朝、まずはローレンのお散歩からわたしの1日は始まる。


と言っても莫大な敷地面積を誇るこの高級リゾート地のようなお庭で済んでしまうわけでして。

つまりここはローレン用に作られたドッグラン。



「今日も暑くなりそうだなあ……」



太陽が昇りきった青空を見上げて、ギィィィと両開き式の扉を閉めた。


本格的な夏はすぐそこまで迫っている。

としても春夏秋冬、わたしの仕事内容が変わるわけじゃないけれど……。



「じゃ、行ってきまーす」


「できるだけ写真ね!?ほらっ、フランスなんてパリのエッフェル塔だよね!」


「あんなのプライベートで何回も観てるから。写真なら去年のまた見せるよ」


「どーしてこれからリアタイで行くのに去年の見なくちゃいけないの…!!」



数日前からスーツケースに荷物を詰め込んで、並んだ双子はとうとう約1週間の修学旅行へと向かおうとしていた。


就学旅行かあ……。
ちょっとだけ憧れちゃうな。

わたしはほら、一般ルートを通っていない人間だから。