日向家の諸事情ですが。





「そうだっ!わたしこれから奥の物置き部屋のお片付けをするんだった!」


「えー、あそこやるの?ぜったいやめたほうがいいよ。…もう6年くらい誰もいじってないと思うし」


「これもわたしのお仕事なのでっ」



それは屋敷の奥にある、物置というより倉庫。

1度手にかけようとしたものの扉さえ思ったように開かず、そのときは断念したんだっけ。


ほんの少し覗いただけで物が散乱していたことだけは、かろうじて見えて。


それから通るたびにいつも気になっていたから、これもわたしの役目として引き受けたのだ。



「ごほっ、ケホッ!換気換気…っ!」



マスクしてきて良かったあ……。
そうじゃなかったら埃の多さにやられてた。

すぐに物置部屋内の窓を開けて、まずは風を通す。



「……ん?」



そこで目に入った、とある衣装。


なにこれ…。
女の子の服だ。

サイズは子供用で、どこからどう見てもフリルのついたワンピースのため、この屋敷にあることが見慣れない。



「うそっ、こっちにもある…!えっ、めちゃくちゃいっぱいあるし!」



1枚取り出すと、奥から何枚も何枚も似たような子供服が出てくる。

ワンピースに留まらず、どういうわけかキラキラした靴や装飾品まで。


どれも小さな女の子が見たら飛びつく代物だろう。