「俺たちにはサナが必要なんです」
目が、離せそうにない。
ここまで真剣な顔をわざと作っているとするなら、もうそれでもいいよって思っちゃうくらい。
ただ、彼の隣に。
孤独な道を選ぼうとしているもうひとりの姿が、一瞬ふわりと視界に映った気がした。
やっぱり兄弟だと思う。
見つめれば見つめるほど、みんなして顔立ちには共通点があるんだ。
「まーったくもう!休暇だよ休暇っ!しかも1日だよ?ふへへっ、みんなわたしが居なくて寂しかったんだねえ〜!!」
「「「…………」」」
「おいおい楓くんよ〜?ういうーいっ」
「……さすがに常にリードつけよ、もう」
アニキが運転する高級車の車内にて、助手席に座った望。
後部座席に並んで座る楓くんにとりあえず最初にちょっかいを出す。



