日向家の諸事情ですが。





「ん〜〜っ、やっぱりおうちで食べるシチューがいっちばん!!これぞお袋の味!」


「ホワイトソースからこだわって作ったのよ」


「ええっ!?市販のルーでいいっていつも言ってるのに…!……でもお母さん、ありがとう」



母の顔を見るのがなんとなく恥ずかしくなって、パクっと豪快にひとくち。


さっそく翌日、わたしは1日休暇を取って実家に帰宅した。


朝もなぜか3人見送ってくれるし、どこか切なそうな顔してたし、「荷物少なくないか…?」とか、いろいろ心配してくれて。

みんな変なものでも食べちゃったのかな…?



「それにしても日向家の生活はどう?無礼な態度はしていないのよね?」


「あっ…うん!一応!た、たぶん…?とりあえずクビになってないことが答えっていうかっ」


「……なら、いいわ」



内情は話せない、さすがに。

わたしのお母さんといえど日向家にとっては他人でもあるし、わたしにだって守秘義務というものがある。