日向家の諸事情ですが。





「はあっ!?また新しいとこ来ちゃったよ…!!」



何度も似た道を通ったと思えば、今度は予期せぬ開拓しちゃうし……。

まったくどーなってるのこの広すぎる屋敷は!!!

ただ花の水やりをしてただけなのに!!


17歳にもなってそれで迷子になるって笑えないんだけど……。



「もうっ、やーーだーーー!!」


「それは俺のセリフな」


「わっ…!あっ、アニキ…!!」

 
「自宅内を探すこっちの身にもなれ」



アニキぃぃ!!と、抱きつきたい気持ちをぐっと抑える。

わざわざわたしを探しに来てくれたの…?


思わずおしとやかな「ごめん…なさい」が出た。



「花壇の整備は業者に頼めるだろ」


「そ、そうなんだけど……気分転換にっ」


「…おまえがいいならいーわ」



笑う回数、なんとなく増えたよね。

楓くんみたいに大きく動くことはしない表情だけれど、このひと特有の柔らかい顔っていうのかな……。


なんか、ついつい夢中になっちゃうやつ。