「廊下がめちゃくちゃ明るかったからさ。よーく見えて助かったよ」
「………、」
あ……。
わたし、わかっちゃった……かも。
今までこの屋敷に派遣されたメイドが次から次に辞めていった理由。
彼らが見つめて声をかけると血だらけで卒倒して、仕事どころじゃなくなると言っていた理由が。
これ………単純に、それほどのイケメンだからってことじゃ、ないの…?
×血だらけ→○鼻血。
×卒倒→○気絶。
ぜったいコレじゃん………。
「おーいサナ。聞こえてる?」
ほら、この角度とこの顔面よ。
たしかにイケメン耐性がない人間からしたら、耐えがたいかもしれない。
だが、このわたし。
お姉ちゃんたち曰く、「ゲテモノ好き」と呼ばれているセンスだった。
つまりいろんな意味で耐性がありすぎるわけだ。
「ふふ…、ふふふ。…ふはははっ」
「え、なに急に。怖いんだけど」
「やったーー!!わたしここでやっていけちゃうっ!てかっ、わたししかたぶんムリっ」
「………まあ、そりゃ一理あるかも?」
そのあと三男坊の部屋にて。
「なんか面白いことして」と、雑すぎる無茶振りを食らうのであった───。



