「なっ、なにこれやめて!?落ち着いて…!?よっ、よしやるぞ!ピカピカにして照明もキラッキラにしてやるっ」
パシッと頬っぺたを叩かないと、一生彼の残響のようなものを追いかけてしまいそうだった。
今日から本格的に始まるメイドとしてのお仕事。
長男さんと三男くんとはある程度打ち解けたと言ってもいいよね…?
となると、あとは生意気ばかやろう(次男坊)と未だ消息不明の末っ子だ。
「まだ旦那様の顔も見てないけど……」
彼らの父親が、すごいひと。
今は日本ではなく事業の規模拡大のため海外にいるらしく、日本支部は部下たちに任せているようで。
そもそもアニキと楓くんの口から旦那様の話が出ないことが、ちょびっとだけ違和感だった。
そして元々病弱だった奥様は……6年前に体調を悪化させて亡くなっていることだけは、この家に仕えるメイドの身として知っている。



