幼なじみは不滅です!

『神様。あたしは、瞬くんと隼人と一緒にいたいです』

あれから、あたしは何度も神社に行って、神様にお祈りしていた。

『お願いします。瞬くんを救ってください』

そう願っていたから、もしかしたら神様が瞬くんを生き返させてくれたのかもしれない。
……うん。
きっと、そうだ。
だから、こうして再会できたんだ。
必死にそう思い込んで、ちらりと瞬くんに目を向けようとしたけど……。

『消しゴム、レベル10。気にしてほしい度10』

うわああああああああ!!
なにこれ!!
突然、現れた消しゴムのステータスがでかすぎて、瞬くんがめちゃくちゃ遠い存在に感じる。
しかも、あちこちの机やイスが、デカデカと自身のステータスを主張していた。
瞬くんがあたしの隣の席につくと、やがて授業が始まる。
だけど、あたしは瞬くんと周りのステータスのことが気になって、授業に集中できなかった。
あたしは授業中も、死んだはずの瞬くんを見てしまう。
そして、その度にステータスが現れて、自己アピールをしてくる。
坂田先生が授業を進めていっても、内容が一向に頭の中に入ってこない。
そんな状態で、あっという間に時間が過ぎてしまった。
夕陽が差し込む放課後の教室。
帰りの会の後、みんなが次々と席を立つ。
だけど、あたしは疲れたように机に突っ伏していた。

(……体育館、家庭科室、理科室。結局、どこに行ってもステータスだらけだった)

瞬くんに話しかけるためには……。
うーん。
考えれば考えるほど難しい。
そして、考えても状況は変わらない。
だって、どうしてもステータスが飛び込んでくるんだもん!
あたしがそう思って青ざめていると。

「こはる、今日はやけに静かだったよな。何か悩みでもあるんじゃないのか?」

後ろの方の席から、誰かの声がした。
おそるおそる振り返ると、そこには同じクラスの佐倉(さくら)隼人(はやと)がいた。
運動が得意な、元気いっぱいの男の子。
わずかに茶色がかかった髪で。
肌は透明感があって、何気にかっこいい。
だけど、寝ることが大好きで、よく授業中に寝ている。
隼人は、あたしのもう一人の幼なじみ。
きょろきょろと辺りを見回す。
どうやら今、教室に残っているのはあたしと隼人だけみたい。
だったら、ここで話しても、誰かに聞かれることはないよね。

「ねえ、隼人。相談したいことがあるんだけど……」

絞り出すようなあたしの声。
隼人がいつもの人懐っこい笑顔から、少しだけ真剣な表情へと顔つきを変えた。
ステータスが見える現象……、そして今日、転校してきた瞬くんのこと。
正直、信じてくれるのか分からないけど、それでも隼人に打ち明けたいって思ったんだ。