社長と出会ってしまったら、甘く溺愛されるだけ。

待ち合わせのショッピングモールの西口に着くと、社長はまだ来ていなかった。

しかしわずか一分ほど経った頃、何故か社長はショッピングモールの中から出てきた。

「ごめん、浜本さん! 待たせた?」

「いえ! 今来たところです! それにまだ待ち合わせの時間より早いですし」

そして、何故か社長の両手にはそれぞれプラスチックのカップに入ったジュースが握られている。

「俺も早く着いたから、おすすめの生搾りの果物ジュースを買いに行ってたんだ。ごめん、勝手に。要らなかったら俺が飲むから」

「全然! 嬉しいです、頂きます!」

社長が私の返答を聞いて嬉しそうに「こっちがりんごで、こっちがオレンジ」と説明してくれる。