社長と出会ってしまったら、甘く溺愛されるだけ。

社長の瞳が動いて、私を映した。





「だから、浜本さん。勇気をくれる?」





少し声のトーンを落として悲しそうにそう話していた社長は、また表情が変わり、次はどこか私をからかうような表情に変わっていた。

それはまるで小学生が好きな子をからかってしまうように。

真っ赤になっている私の顔を楽しんでいるように。


「ズルすぎませんか、それは……!」


「そうだね、ズルい。……じゃあ、ちゃんと言うね。今週末、一緒に出かけてくれませんか?」


断れるはずもなかったし、断りたいと思えなくて。

小さく頷いた私に社長は子供みたいに「やった!」と小さくガッツポーズをした。