陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




昨日泊まった部屋に入らせてもらえることになり、荷解きをしようと部屋に戻った。扉を開けると、部屋を見渡すことなく何かしらの圧を感じ取る。




櫂「…おかえり」




ベットの端で足を組んで座り、発する声は感情のないトーンの櫂くん。何もしてないのに怒られるの?と反論しようとして、携帯の存在を思い出す。悠馬さんに返してもらわないと。焦って部屋を出ようとすると、追いかけてきた櫂くんに腕を掴まれた。




「…やめて!」




お母さんから逃げるように部屋を出た時に腕を掴まれた感覚と重なり、咄嗟に振り解く。でも目の前にいるのは大きく目を見開いて何も言わない櫂くんで、お母さんからは離れたはずなのに、関係のない櫂くんに酷い態度をとってしまった。




「ごめんなさい…、違うの」


櫂「どんだけ心配したと思ってんだよ。メールしても既読もつかないし、電話しても出ないし」


「携帯は、悠馬さんが持ってて。返事できなかったの」


櫂「は?何で悠馬が」




勘が鋭い櫂くん。悠馬さんの名前が出ただけで、何かを閃いて私を睨んだ。




「今日だけだから」


櫂「言い訳になってないし」


「何で悠馬さんと話しちゃダメなの?櫂くんの嫉妬?もうそういうの良いから!」


櫂「嫉妬じゃない」


「どうせ許嫁とか言うんでしょ?ただの口実じゃん。私が悠馬さんと話したかったんだから、放っておいてよ」