陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





櫂「な?気をつけろって言っただろ?」


「こんなやり方、聞いてない…」


櫂「俺も同じことやったじゃん」




櫂さんと連絡先交換したけど、もしかしたら意味ないかもと思い始めてる。櫂くん、全然助けてくれないじゃん。善さんから携帯奪うとか、ぼーっとしてないで四六時中肩にまわされる腕を剥がしてくれるとか、約束したことを一切してくれない。


大学に着くまでの二十分、櫂くんに対して呼び方と話し方が変わったことに気づかれ、善くんと呼ぶように言われ、タメ口に直され。教室に着く頃には、一日分の疲れを体に溜め込んでしまうほど疲れ切っていた。



住む場所を見つけないといけないこともあり、授業には全く集中できず、ノートは真っ白。櫂くんに肘で突かれても、〝おい〟と小声で話しかけられても、上の空。




「あとでノート見せてくれる?」


櫂「無理」


「櫂くんが善くんを止めてくれてたら、こうはなってない」


櫂「知らん」




玲奈には、〝本当に仲良いね〟と言われる始末。そうじゃないんだって。



結局ノートは玲奈に見せてもらうことになり、授業が終わると早々に、無縁だと思っていた生徒支援の棟に足を運んだ。壁一面に、即日入居可能の学生寮の貼り紙があって、残り一部屋のポップが多くある。




「…あっ、ここ良い」




大学からも近くて、学生に優しい家賃。狭そうに見えるけど、一人暮らしなら不満はないはず。