櫂くんと善さんは反対に、脳を通さずに口に出し過ぎだと思ったけどそれは言わず、櫂くんの言葉に耳を傾ける。
櫂「例えばの話だけどさ。自分の苦労なんて、言わなきゃ誰にも分かんないだろ?別に言う必要もないけど、苦労を積み重ねた結果、報われたいって思って頑張るわけじゃん」
「そうだね」
櫂「でも報われなかったとして、今の灯早なら自分を責めるだろ?」
「それは、自分の何かがダメだったのかなって思う」
頑張っても報われなかった時、頑張り方が違った自分を責めるのは私の中では当然で、関係ない誰かのせいでもない。
櫂「深く考えて、自分の中だけで昇華させようとするから辛いだけで、笑い話として誰か話せる人に聞いてもらったら、割とどうでも良かったみたいに思えるようになる」
今はまだ、櫂くんの言うことに素直には頷けない。それも櫂くんは分かってくれているようで、〝気が向いたらやってみろよ〟と言ってキッチンを出て行った。
まずはやってみて、上手くいかなかったら聞いてみようかな。



