陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





もう朝か。夢から現実への途中、そのような気がして目を開ける。カーテンの向こう側は薄暗くて、私の勘違いだったと深く息を吐き出して、布団に沈んだ。


どこでもどんな時でも眠れてしまう私は、自分にも非情で呆れる。重たい体を起こして部屋を出ると、キッチンから僅かに物音が聞こえて、惹きつけられるように向かった。




「…おはようございます」


園「灯早ちゃん!早いね。あ、起こしちゃったのか」


「目が覚めてしまったので。園田さんも早いですね」


園「僕は毎日こんなもんだよ」




机に置かれていた、手のひらサイズの鳩時計を見ると、四時。こんな朝早くから起きてるなんて。




園「年取るとね、眠たくても寝れないんだよ。色々考え事しちゃうから。灯早ちゃんは?」


「私は…、何か疲れちゃって。寝たのに疲れたなんて、変ですよね」




夢の中でも頭は起きていて、これからの事とか両親に言い過ぎたこととか、考えすぎたんだと思う。こういう時は、起きて動いた方が余計なことを考えずに済むから、楽。




「園田さん、泊めてもらったお礼がしたいんですけど」


園「お礼?」




得意ではないけど、できるお礼はこれくらいしか思いつかなかった。冷蔵庫から、ある程度の食材を引っ張り出し、フライパンから香ばしい音と香りを漂わせる。


自分の力で生きていくためには、必要ないと思われても、しがみつかないと。自分で人生を終わらせる勇気も力もないから。