陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





子どもみたいに扱われてそっぽを向くと、すぐに真剣な顔に戻り、〝ま、泣きたい時は言えば良いよ。〟とだけ言って、部屋を出て行った。言えば良いって、胸を使わせてくれるってこと?そんな期待させるようなこと言って良いの?女の人、苦手なんじゃなかったっけ。


一人、櫂くんの言葉の余韻に浸りながら、自分の家にはなかったセミダブルの青いベッドにダイブした。私には勿体無いくらいの高級感ある素材とクッションに、仰向けでバウンドして、明日の朝の腰の快適さに期待が膨らむ。



ふと、両親の最後の顔が頭に浮かんで、メールでも来ているかと携帯を見てみたけど、通知は何一つなかった。言いすぎたかなと反省はしていたけど、出て行ったことに対しての反応が特にないのが分かると、途端に崖から振り落とされたように感じた。




「私って、いらないのかな…」




クラスメイトと挨拶は交わすけど、深い会話ができる相手がいなかった高校時代。クラスから私がいなくなっても、誰も気づかなかったと思う。いじめられているわけではなかったけど孤独で、家ではそれが癒される場だと思っていた。



関心を向けられない苦しみ、どの箱にも所属できない虚無。私にとって、一番のダメージ。


奈落の底に沈み込むように携帯を手放し、目を閉じた。