陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい






善さんから守ってもらうのに、私の連絡先が必要なのか。まさか、これも善さんを餌にした連絡先交換のやり口?それなら私は乗らない。首を横に振って拒否した。




「携帯持ってない、忘れてきた」


櫂「ズボンのポケットに入ってるの、見えてんだけど」


「これは携帯じゃない」


櫂「バカ言っとけ」





拒否したのに、スリのように簡単にお尻のポケットから携帯を抜き取られてしまった。取り返そうと手を伸ばしたけど、交わし方がうますぎるし背が高いから、無理。


ロック解除のために、一瞬携帯の画面をこちらに向けてきたのでその隙を狙ったけど、それでも取り返せなかった。





櫂「俺がいない時に絡まれて困ったら、連絡手段あんのかよ」


「それは…、ない」


櫂「なら大人しくしとけ」





何回かピコンという音がして、私の手元に携帯が戻ってくると、〝櫂〟と書かれたアカウントが追加されていた。勝手に交換させられた…。




櫂「未読、既読無視、ブロックはなしだからな」


「バレてる…」


櫂「当たり前だろ。困るのはお前だって」





言葉には相変わらず棘があるけど、行動が伴ってないから怖くはなくなった。女の人が苦手なのは変わらなくて、でも櫂くんの中の優しさは芯としてあって、それをこの数十分で感じられた。