思いの外、ちゃんと観察されていて驚いた。とことん、表情からは気持ちが読めない櫂くんだなと思わされる。
「そうなんだ。じゃあ化けの皮剥がれないように、分厚い皮でも被っておこうかな」
櫂「やめろ(笑)それに、善だってそんなの簡単に剥いでくるぞ。多分もう少ししたら、軽く連絡先聞いてくる」
「そんなの、聞かれたら断るだけだよ」
櫂「いや。あいつは意地でも来る。それで、鬼電してくるから。気をつけろよ」
携帯の通知はメルマガのみの友達がいない私としては、それ以外の通知が来るのは嬉しい。でも流石に鬼電は、嫌かな。
櫂「俺が守ってやれないこともないけど」
「待って。そんなにひどいの?ストーカー並み?」
櫂「かもな(笑)」
笑ってる場合じゃないよ、櫂くん。ストーカー並みは、話が違う。それはもう手厚いボディーガードをしてもらうくらいじゃないと。櫂くんなりの冗談で盛った話かもしれないけど、本当なら笑えないし。
「じゃあお願いしても良いの?」
櫂「ん」
手を差し伸べてきた櫂くん。この手が何を意味しているのか、分からない。差し伸べ方が握手ではなくて、手のひらを上に向けている。手を握れと?
「…ん?どうすれば?」
櫂「携帯」
「何で?」
櫂「連絡先」



