そんな感じ、する。櫂さんも善さんも汚れたくないとか言って、園田さんから逃げ回ってるのが想像できる。
そんなお喋りをしながら、小一時間ほど土を触って、半分が終わった。土いじりは好きだけど、しゃがみっぱなしだから腰にくる。立ち上がって背伸びをすると、腰あたりがパキッと音を立てた。
「あ、さっき灯早ちゃんがくれたカステラ、せっかくだから一緒に食べようか。飲み物も持ってくるから」
「ありがとうございます!」
美化委員で花の植え替えをしていた頃と、今の私。同じ花の植え替えなのに、断然今のほうが楽しい。もし大学でも植え替えをする時期が来たら、園田さんといっしょにやりたいな。
そんなことを考えて一人微笑み、キリよく手持ちの花を植えてしまおうと、もう一度しゃがんで作業に取り掛かる。
「誰!?」
威嚇のような怒声が聞こえて、思わず体を強張らせて、立ち上がる。
見た目はヤンキー。スカジャンを着ていて、髪の毛は黒髪、整髪料が大量についていて、オールバック。口調も荒っぽくて、花があるこの家には似合わない人だと思った。
「お前、誰」
「あの、初めまして。園田さんと花の手入れをしてます、的井 灯早と言います」
「…あ、君が灯早ちゃん?」
「灯早ちゃん…」
私が危険人物じゃないと分かると、ヤンキーのような睨みをきかせた表情は消え、人当たりの良い雰囲気に変わった。



