陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




外に出ると、雪が降ってきそうな凍える寒さと耳がちぎれそうな冷たい風。外は暗いはずなのに、冬空の定番のどよんとした一面グレーの雪雲が、空を覆っている。花も冬の寒さに耐えられそうになく、霜をつけて活気がない。




「送別会に行ってほしくないなんて、彼女でもないのに束縛だよね…。重いよね」




花壇の前にしゃがんで、返事のこない相手に話しかけた。私は誰に何を求めているんだろう。ため息を一つ吐いて、膝を抱えて花を覗き込んだ。その場にいるだけで丁寧に扱ってもらえて、綺麗だと言ってもらえて。




「受け身でも許されるのって、花だけだよね」




ついに、花に嫉妬し始めてしまった。人と関わってこないと、こんなにも面倒な人間に育ってしまうんだろうか。まさか、メンヘラ気質でもあるのか。一度深く考えてしまうと、もう抜け出せないネガティブ思考。


また玲奈に電話しようか。そう思って携帯をポケットから出すと、着信の画面に善くんの名前。今話したくないタイミングでかかってきたけど、出ないわけにもいかない。画面をスライドして、恐る恐る耳に当てた。




「善くん?」


善「灯早ちゃんごめん!寮にいる?」


「うん、いるよ」


善「迎えに来てくれないかな?櫂が酔い潰れて…、おい櫂!もたれんなって、重い!」


「酔い潰れた?」




電話の向こう側で焦る善くんと、呂律が回らず何を言っているのか分からない櫂くんの声が聞こえる。不機嫌な櫂くんしか知らないから、聞こえる人が別人のように思える。