玲「灯早」
「こんなに豪華に祝ってくれて、嬉しい。小さい頃に家族に祝ってもらった以来だから。ありがとうね。…あと、ごめんね。私が悪いのは分かってるのに、玲奈のせいにしようとしてた」
玲「灯早は考えてること、口にしなさすぎ。何を思ってたのかは分かんないけど、最近そっけなかったら、私何かしたかなってずっと思ってた」
「玲奈は何もしてない。私が…、玲奈が櫂くんに告白したのかと思ったの」
玲奈にしか聞こえないように、こっそり本音を話した。すると、玲奈は目を丸くさせて〝あり得ない!〟と笑い出す。周りの三人は何事かと一斉に私と玲奈を見たけど、笑っている玲奈を見て安心したようにご飯にまた集中し出した。
玲「前に彼氏いるって話したじゃん!」
「…そうだったっけ?」
玲「花火大会誘ってくれたことあったでしょ?あの日、彼氏と行くからって断ったよ」
花火大会の、数ヶ月前の記憶を掘り起こす。櫂くんと行く話になる前、玲奈に声をかけて断られたかもしれない。
「…地元に彼氏がいるって言ったっけ?」
玲「そうだよ。思い出してくれた?私には未来のスパダリがいるから、この辺の男に興味は全くない!」
サラッと悪口をこぼして、善くんと櫂くんに〝惚気は外でやれ〟と冷やかされる。私、勘違いしまくってたんだ。櫂くんの言ってくれていたこと全部、素直に聞いていたら、このサプライズも最初からもっと素直に喜べた。
「本っ当にごめんなさい!もう…、ごめんしか出てこない」
玲「私が灯早に何かしたんじゃないなら、何でも良い!」
〝ご飯食べよ!主役さん!〟
玲奈の温かな手が頭に乗り、目頭が熱くなるのを我慢して笑顔で頷いた。



