「何それ、気持ち悪」
櫂「じゃあ口移ししてやろうか?」
「嫌!いらない!」
動揺のあまり、思ってもないことを言ってしまった。本当に口移ししようと顎に手を添えてきたので、全力で嫌がって善くんの後ろに隠れる。
櫂「善にのりかえ?」
善「え?俺にのりかえてくれるの?俺にも勝ち目ある?」
勝手に盛り上がって、バチバチに睨み合う二人。善くんに助けを求めるんじゃなかった。こういう時、二人とも助けてくれないんだった。
「アイス、櫂くんにあげる!私は洗い物するから」
半分押し付けるようにしてアイスを渡し、空になったお皿を下げる。善くんはアイスを食べてニコニコ、櫂くんは私の反応を見てニコニコ。私はこの数分の出来事に疲れ切って、ヘロヘロでシンクの前に立った。



