陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





「どう、かな?」


善「めっちゃ美味しい!世界一!」


「それは言い過ぎかな(笑)」


善「ほんとに!ご飯って、誰かに作ってもらうと美味しさ倍増するよね」


「そうだね」




これだけ嬉しそうに食べてもらえると、作って良かったと安心する。私がこの寮に住むことになった日も、みんなが笑顔で口々に美味しいと言ってくれた。この笑顔で十分。私はここにいて良いんだと思える。




善「ありがとうね」


「ん?何が?」


善「何もかもだよ。今日付いてきてくれたのも、こうやってご飯作ってくれたのも」




さっきまでのはしゃぎっぷりは消えていて、少し真面目な目つきと姿勢に。私も背筋が伸びる。




善「これは僕のせいでもあるんだけどさ、大学でみんなが僕の周りに集まってくれるのは嬉しい。楽しいしね。でも、それ以上でもそれ以下でもないんだよ」




また一層真面目な顔になり、寂しさも窺えるほど、黒目に光がなくなっていく。




善「櫂はあからさまに線を引くでしょ?僕は見えない線を引いてるんだと思う。踏み込んでこようとすると、その線に引っかかるの。だから誰も僕のテリトリーには入れないんだけど、灯早ちゃんは線を潜ってきたね」


「…ごめん」


善「謝らないでよ!初めてでびっくりしたけど、今までの子たちは浅い関係だったんだなって、最近気づけた」




確かに線を引かれたけど、友達がいない末のバカみたいに測れない距離感で、近づきすぎた。結果、お母さんとの問題は解決できて、私も勇気をもらえた。