陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





善「もう親子じゃないし、これからも親子になる気はない。あなたとまた会えたことに、後悔はしてない。僕にとって、本当のお母さんじゃなかったって伝えられたから」


「ごめんなさい…、本当にごめんなさい」


善「僕に謝らないでよ。謝るならお墓にいるお父さんに」




残っているメロンソーダの青さが、アイスが溶けて薄まっていて、ストローで混ぜて飲み切ると席を立つ善くん。お母さんが止めようと立ち上がった時、〝ごめんなさい!何もしないで!〟と善くんが突然頭を抱えてしゃがみ込んだ。


ガタンとグラスが揺れ動くほどの衝撃の後、お母さんが一歩身を引いた。善くんは全身が震え、〝ごめんなさい〟と小声で言い続けている。善くんが弱々しく、〝捨てないで〟と寝言で発した声が私の脳内で再生され、善くんの傷ついた過去をこの情景で一気に体験した。




「お母さん、善に会うのはこれで最後にするから。もう手を上げないし、あなたのお母さんなんて言わない。ただ、これだけ聞かせて。大事な人はいる?」




近づくことはせず、一歩引いたまま目線を同じくしゃがんで善くんを覗き込む。善くんは頭を抱えたまま小さく頷いた。




善「……いる」


「善のこと、大事にしてくれる?」


善「…うん。してくれるよ」


「なら良かった。もうそれ以上は、何も言わないから。お母さん、もう出るね」





躊躇うように何度も善くんを見て、まだ立ち上がらないのを確認すると、伝票を持ってレジに向かうお母さん。鈴を鳴らして出ていく姿を見送ると、恐る恐る善くんに近づいた。