陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





善「お母さんはあの時何を考えてたのか、知りたい。謝ってほしいんじゃなくて」




お母さんじゃなくて、私を見て聞きたいと言っていたことを話した善くん。ずっと頭を下げていたお母さんも、ゆっくりと顔を上げた。




「あの時は…、外に出れば仕事があって、家に帰れば家事があって。甘える場所がなくて、お母さんの気持ちが爆発したんだと思う」


善「…僕は、お母さんの息子だったのかな」


「それは変わらない!善はお母さんが産んだ、大事な息子」


善「僕は産んでもらっただけだと思ってる。育ててくれたのは、大家さんだもん」




お母さんと目を合わせては、ちらっと私を見てまた視線をお母さんに戻して。あまり見すぎるとお母さんに気づかれてしまいそうで、こちらがヒヤヒヤするほど見てくる。善くんなりに不安を逃してるんだろう。




「…そう言われても仕方ないことを、お母さんはしたのよね。ねぇ、善。今からでも、親子…、できないかな」



十年越しに親子に戻りたい。そんなお母さんの願いを聞いて、善くんはまた私を見た。きっと嬉しいと思う。ずっと酷い扱いを受けてきて、やっと報われる日が来たんだもん。でも苦笑いの善くんは、お母さんに向き直ると首を横に大きく振った。同時にお母さんは両手で顔を覆う。