陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい





アイスを掬ったスプーンを口に入れながら、善くんの表情が曇った。彼女ができたら、同じように手を上げてしまいそうで怖いと言っていたのを思い出す。善くんは、お母さんに似ないように努力していたから。




善「それなら良かった。僕はお母さんみたいになりたくないって思って生きてきたから」


「…それは、ごめんなさい。謝って済むことじゃないけど」




深々と頭を下げるお母さんを、上から無の視線で見つめる善くん。お父さんを殺した人を許せるわけないのは、私も分かっている。ただ、善くんの視線が一気に空気をピリつかせたのは、私も背筋が伸びた。


お母さんもそれを感じ取ったのか、頭をなかなか上げない。善くんも何も言わない。




「刑務所に入って、自分がしたことに向き合って。もう善とも会えないって言われてたの。家族を壊したこと、後悔しかしてない」


善「僕がお母さんに殺されそうになった時、守ってくれたのは大家さんだった。お母さんより大家さんが、僕にとってはお母さんだったんだよ」




〝だから…〟と続けようとする善くん。私は目の前のアイスコーヒーを見つめながら話を聞いていて、言葉に詰まったのか続きを話さないので顔を上げると、こちらを見ていた善くんと目が合った。


何を考えているのか読めない、無表情。助けを求めている様子もなければ、私に何かしてほしいと訴えかけている雰囲気でもない。