陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




次の週、付き添いだとバレない程度の服装にしようと、帽子をかぶって外に出る。十月でも日差しは夏のように強くて、Tシャツ一枚でも汗が滲む。




善「灯早ちゃんごめん!お待たせ!」


「ううん。やっと会える日が来たね」


善「めっちゃ緊張してる」




胸の真ん中に手を当てて、肩を荒々しく上下させている善くんの背後に、何を察知したのか櫂くんが突然現れた。櫂くんには善くんのお母さんと会うことを話していないから、抜け駆けで私をデートに誘ったとでも思ったのだろうか。




善「お、櫂じゃん。おはよ。ちょっと灯早ちゃん借りるね」


櫂「貸さないよ?」


善「デートじゃないから!女の子のプレゼントを買いに行くの」


櫂「そんなの、灯早を連れて行かなくても買えるだろ」




必死に止めようとしているのが伝わってきて、思わず笑ってしまった。そんなに嫌がらなくても良いのに。まぁ、私もそれで嫉妬したから言えた立場じゃないけど。




「付いていくだけだから」


櫂「絶対善に触れられるなよ…。あと、夕方までには帰ってこい」




無理難題な要求だったけど、櫂くんの想いが十分伝わったから嬉しかった。



善くんがお母さんと離れて、十年。善くんの見た目は当然変わっているし、お店で会ってすぐに気付けるか、目が合って何を話すのか。私が口を挟むことじゃないけど、善くんのお母さんは自分のお母さんとは違っていてほしいと願う。