陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい






話しかけられたし、何か会話したほうが良いかと思って振った話が、さらに怒らせてしまったらしい。眉間の皺が深くなって、今にも殴りそうな圧で私にまた一歩近づいた。


手を出すなんて、何て非情な人。しかも、女の人にも容赦ないとは。




「あ、昨日の子だ!おはよ!」




反射で体をすくめると、手が出る前にごぼうさんの声が近くでして、櫂さんの手は引っ込んだ。代わりにごぼうさんの手が私の肩にかかり、引き寄せられる。




「おぉ…、おはようございます」


「名前は?」


「あ、あの…」


「的井 灯早」


「え、櫂が名前知ってんの、珍しいね?」


「どういう意味だよ」


「いや、別に。灯早ちゃん、よろしくね!俺、善!」


「善さん…、よろしくお願いします」




耳元で、鼓膜が破れそうなほど騒がしい善さんの声。目の前には不機嫌な櫂さんがいて、その二人を囲むように目を輝かせて集る、とびきり可愛い女の人たち。二人には本当にハートが映っていそうな目を向けているのに、私を視界に入れると白眼視されるように冷ややかな視線が刺さる。


整った顔をしていると思ってはいたけど、ここまでとは思わなかった。ファンクラブかというほどできた人集りに若干引きながら、チラッと横目で二人を見る。櫂さんが私の方を見ていて、バッチリ目が合った。