並んで歩くなら、あなたと

「花菜、どう?」

「ダメってことはないはず」

「そうね……ダメってことはないと思うんだけど」


 桃と二人でヒイヒイ言いながら試験を受けた。

 そんなに手応えは悪くないんだけどなあ。

 初日が終わって帰ろうとしたら、藤也が教室に来た。世菜先輩と桔花と蓮乃も一緒だ。


「はい、試験の後は見直しをします」

「そうなの? 終わったところなんだけど?」

「試験は、答えが返ってきて間違えたところを確認するまでが試験です。ていうか、試験って習熟度を確認するものだからな? 別にゴールじゃねえから」

「なんで世菜先輩も一緒なの?」

「俺一人で三人見るの面倒だし、図書室に行けばどうせ園芸部の連中はほとんどいるから」

「そういうもんなんだよ、園芸部は」


 少し疲れた顔の世菜先輩が苦笑した。

 一緒にいた桃が、そわそわしながら私と藤也を見比べている。


「あの、私、園芸部じゃないんですけど」

「いーよ、別に。花菜の友達だろ? 嫌じゃなかったら一緒にやろう」

「はい!」


 なるほど、藤也はこうやってモテるんだ。

 なんていうか、人たらしだよなあ。本命は彼女のメイサちゃんだけのくせに。


「由紀さん」

「なあに?」

「俺もいてよかった?」

「いいよ。世菜先輩も一緒に行きましょう」

「うん」


 歩き出したら、世菜先輩がこそっと話しかけてきた。


「また夜に一緒に勉強していい?」

「いいですよ。あとで時間を決めましょう」

「ありがと。楽しみにしてる」


 図書室に着いたら、藤也の言うとおり、園芸部員はほとんど揃っていて、他にもたくさんの人たちが勉強をしていた。

 うーん。

 この学校は、思ったより進学校だったみたいだ。

 当たり前のように隣に座るこの先輩も来年には受験生だけど、どうするんだろうなあ。そして、私は。

 今はそれどころじゃないから、カバンから今日のテストの問題を取り出した。