一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―



いよいよ、私たちの番。



みんなが見てるレッスンフロアの中心で、数歩分開けて南と背中合わせ。
正面に対して斜め前を向く。


「シンメ構成?まぁ、2人ユニットだしそうなるよねぇ」


ポソ、と蓮がユウキに耳打ちする。

腕を組むユウキは、何が飛び出るかと警戒する様に目を細めていた。



すぅっと吸い込まれる様なシンセサイザの音。
それに合わせて、2人同時に片手と顔を上に上げる。


一瞬の無音。それから、タン!と弾けるドラムビート。
フロアを蹴って跳ねると、キラキラと星が散るようなイントロが流れ出した。


「SPARK LINK」


イントロクイズ並のスピードで、昊がピクリと反応して溢す。


腰振りでカウントを取る可愛い目のフリの合間に、南が“ご名答!”と昊を指さしてウインクした。



まるでファンサ。
昊はちょっとだけ驚いて、不思議そうに眉を顰めた。



「SPARK LINKって、アニソンかなんかだっけ?
キラキラダンスってバズってたやつー。小学生でもできるくらい簡単なんだよねぇ」

「だから流行るんだけど」と蓮がぐぐっと退屈そうに伸びをする。


事実、前奏中の振りはサイドステップのバリエーションとシンプルな手の動きだけ。



だけど、この曲を選んだのにはちゃんと意図がある。
このパフォーマンスの肝は、その意図に気づいてもらえるかどうか、だ。