「――あっ……オハヨウ!」
「…………」
ガーン、無視!
それどころかプイッとそっぽ向かれてしまった。
「早いね!ずっと練習してたの?」
無視。
「ダンス、上手だよね!なんて言うか、しなやかっていうの?」
無視。
うう、挫けそう。
でもこれから一緒のグループでやってくんだし、ちょっとは頑張って距離縮めないと!
意を決して、ユウキの側まで走ってく。
目の前で立ち止まると、勢い余って思ったより近い距離感。
素っ気なく細くなっていたユウキの目が、面食らって見開いた。
強い目力に負けないように、その目をまっすぐ見つめる。
友好的に、友好的に……
緊張を押し殺して、笑顔を作った。
「あのさっ!仲良くしよーよ、これから一緒にやってくんだし……」
瞬間、ユウキの表情が驚きから威嚇にみるみるうちに変わっていく。
前のめりの私の肩を、ドンッと押して距離を取られた。
「お前と仲良くなんてできるかよ」
キツく吊り上がったその目は、“嫌い”ってハッキリ言っている。
「“美嶋日向の弟”って肩書きだけで――
なんの努力もしないでここにいるクセに」
キーンと、嫌な痛みが胸に広がる。
ずっと敵視されてる理由がわかった。
認められてないんだ、私。
同じグループの仲間だって。



