一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―


曇りない南の目が、楽しそうに私を見ている。

……仲間だし。
男同士、ってことになってるし。

これは擬似体験。

南は、恋に近い感情を教えてくれようとしてるだけ。


だったらちゃんと、活かさないと。


深呼吸して、気持ちを整える。

私は壁に縫い付けられた手に力を込めて、南を真っ直ぐ見上げる。

ニヤついて細くなっていた南の目が、ほんの少しだけ見開いた。


言える。たった2文字。


「――す、」


すぼんだ唇が、そこで止まる。

絡み合ったままの視線を、思い切り逸らしたくなった。


南は黙って、次ぐ声を待っている。
それが余計に私の緊張を煽っている。


声にならなかった息が、スーッと唇から抜けていく。
心臓の音が、耳の奥でうるさく鳴って痛いくらいだ。