「蓮さん!その匂い、また女の人のとこに行ってましたね!?」
ゆったりとした足取りで、ペールピンクのフェザーパーマを弾ませて何の悪びれもなく入ってきた男を、慌てて宇都さんが追いかける。
「また匂わせで炎上されたら社長に怒られるんですからね!?僕が!
アイドルなんて余計に女の影にシビアなんですから、本当に気をつけてくださいよ!?」
「あー、うるさいうるさーい。
勘弁してよ〜、寝不足なんだから。」
両耳を手で塞いで煩わしそうな顔。
テキトーな椅子に座ってだらんと机に溶けてった。
「んあ?その子だれ?新人女優?」
“蓮”のきょと、とした目がようやく私を見つける。
またもピンチか!?と身構えた。
「例の美嶋日向の弟」
不機嫌顔の“ユウキ”が端的に答える。
“男”と認識するなり、“蓮”はあからさまに興味を失って、「あそ」と居眠りをし始めた。
「おい寝るな!
っていうか、昊と南はいつになったら来るわけ!?」
ギャンギャンと“ユウキ”が喚き出した出した時、今度はバン!と勢いよくドアが開いた。
「おっくれましたー!
いやー、起きたら14時でもうびっくり!
あ、途中で昊拾ったんで連れてきましたー!」
目の覚めるようなホワイトブリーチした髪と底抜けに明るい声。
キラッキラのオーラが室内の雰囲気をガラリと変える。
「あー、宇都さん。なんかまたやつれた?
会ったの昨日だけど。あははっ」
くしゃりと笑う大口にチラリと覗く八重歯。
空気を作る自由人。
「……南煩い。あと服引っ張るのやめて、伸びる。」
それに引き摺られてる、無気力そうな顔した男。
はぁ、と伸び切った襟口を手で慣らしながら、迷惑そうに眉を寄せる表情が色っぽい。
ぞくぞくと出てくる個性派男子。
――この人達が、“flying-Hi”



