ハウスクリーニング山代には休みが無い

 「覚悟しろクイックル…ぐほぉっ!!」

朝っぱらから次から次へと襲いかかってくる奴らをクイックルワイパーで殴り飛ばす初夏の若い緑の香りがする爽やかな日曜日。

俺はすこぶるご機嫌だった。何故なら今日は付き合って初めての白鳥さんとの“でぇと”の日だからだ。

              ー待ち合わせ場所に着くとまだ白鳥さんは来ていなかった。予定より少し早く着いちまったな。

「これが世に言う“浮かれてる”ってやつか。ふっ、俺もまだまだ青いぜ…」

もこの写真でも眺めてようと携帯を取り出そうとしたその時。

「見つけたぞ、山代風太郎っ!!」

後ろの花壇裏から食べかけのジャイアントコーンを持ったイザーク・ジュールが飛び出してきた。

「煩いぞ、天也(てんや)」

おかっぱ頭の乾天也(いぬいてんや)は始末屋・乾組の息子で立場は俺と同じ若頭。同い歳・同じ学校の1組・同じ秘密を持ってこの世を生きてる幼なじみの1人。

いつも俺をライバル視し、何かにつけて張り合ってくる面倒くさい奴。