ハウスクリーニング山代には休みが無い

「お前にゃこれくらい強い女が合ってる」

「合ってない!」

「はぁ…つれないねぇ…」桶川が小松さんの肩に腕を置いてため息ついた。

「ならこうしようじゃないか。あたしと山代が戦って山代が勝ったら今日のところは身を引く、あたしが勝ったら今日から猛アタック開始する、どうだい山代?」

「良いだろう」

「良くないだろ!」爽太が怒った。

「それじゃどっちにしても俺は桶川さんに付き纏…」

ー爽太の言葉を最後まで聞かず運動着に着替えた俺と桶川はさっき2組のベランダに居た面子が見守る中、校庭で軽くストレッチしていた。

「初めに決めた通り、勝負のルールは校庭を一周して先にゴールした方の勝利だ!2人とも良いな!?」

誰も呼んでないのに勝手に審判係にやって来た川沿先生に、俺と桶川が「OK!」と頷くとスタートの位置についた。

例えどんなしょうもない理由の勝負であろうが売られた喧嘩は必ず勝ぁーつ!!

「位置について、よーい…灼熱ーつっ!!」

なんだその合図は!?

川沿先生オリジナルのスタートの合図で一瞬コケそうになったがなんとか持ち堪え俺は桶川と雄叫びをあげながら本気で走り出した。今の俺たちゃサバンナの草原を走るチーターだ。