ハウスクリーニング山代には休みが無い

 全校集会が終わり教室に戻って早々爽太がひと美ちゃんに“熱く視線を送るハートビーム(全く効果無し)”を始めてしまったので5分休憩の合間にベランダに出て350mlのパックの牛乳を飲んでたら「実に良い天気だー!」と川沿がやって来た。

「先生なんだか歌いたくなっちゃうなー!」

無視してとわなつの里を食べ始めたら突然川沿はそう言い出して俺の肩に腕を回して大声で歌い出した。

「“朝日輝く栗駒の嶺遥かなり石森〜っ♪!!!”」

先生それは高校の校歌じゃなく俺の母校・加小(※宮城県加賀野小学校)の校歌です。

「“加賀野の校の良き子等は〜♪”」

まさか川沿のやつが小学校のOBだったなんてびっくりだ。

「“高き望み抱きつつ力の限り伸びゆかん〜♪”!…あー、歌ったら腹減った!食うか、カッパの鼻くそ?」

「結構です」

誰が食うか!

川沿は笑いながら自分の口の中にカッパの鼻くそをぽいぽい放り込んでいく。

この菓子がチョコレートだと知らない奴がこれを見たら「川沿のやつついにドックフード食い出したぞ」と皆に嫌われるに違いない。

「おっと、嫁から電話だ。山代ちょっと俺一回抜けるわ」

まるで今の今までずっと一緒に仲良く飲んでたみたいな感じで居なくなんじゃねぇよ。何なんだよ、おめぇ?

「風ちゃん、HELP!HELP!」

爽太のやつ今日はサスペンス系の洋画に登場する金髪に青い目をした美人外人女優みたいな発音発しながらやって来やがった。腹立つ。