俺の毎朝の楽しみは教室のベランダで大好物のとわなつの里を牛乳と一緒に1人で食べる事だ。カステラのようでそれと微妙に違うこのしっとりした甘さを牛乳のマイルドな味とダンスさせ舌の上でじっくり鑑賞した後喉の奥に流し込むのがたまらんのだ。
唯一俺がゆっくり出来る時間と言っても過言ではないこの特別な時間「あれさえ見えなきゃもっと良いんだがな…」
後ろを向くと教室の俺の机の上に散らばったまま放置された文庫本や漫画本が見えて一気に現実に戻された気分になり嫌になってしまう。
あれはもちろん俺のじゃない。
“閃光のハサウェイ”、“機動戦士ガンダム外伝REBELLON宇宙、閃光の果てに…”、この部類を読むのは奴しか居ない。
「風ちゃん見てくれ!購買で大人気の幻のマドレーヌGETしたーーーっ!!」
爽太だ。
………ーーー「いやぁ、ハサウェイは感動ものだよ、私は1人で映画館で3回も観てしまった」
「分かるぅ〜!!」
爽太だけでも煩いのに、爽太のガンオタ仲間の長沼まで来やがったからベランダがやかましくなった。クソが。



