ハウスクリーニング山代には休みが無い


「うおぉーーーっ、変身っ!!」

叫ぶと同時に俺は仮面代わりにお互いの顔に“お家が決まりました♪”のシールを貼り、ゲージの隙間から腕と足を出すと爽太ごと担いでわんわん窃盗団の奴らのとこへ猛ダッシュした。

「てんばぁーーーつっ!!」

ガシャガシャ迫って来る人間の手足が生えたゲージの怪物にわんわん窃盗団の奴らは ぎゃあぁ!! と逃げ出した。

「何よ、あの妖怪!!」

「シーズーを虐めるクソ共を眠りの世界へお連れしにやって来ました、クイックルでございまぁーーーすっ!!」

「風ちゃん、だからシーズーだけじゃなくて全部のわんちゃんを助けに来たんでしょうが!」

「先輩!ゲージの奴がクイックルワイパー持ってるっス!!あいつ喧嘩売ったらヤバいって有名な山代組のクイックルっスよ!!」

「マジかよ!?つか“お家が決まりました♪”シール要らなくね!?つかうちらじゃ相手出来ないから一先ず逃げるよ!!」

「はいっ!!」

「逃がすかっ!!」

今の俺はきっとリニアモーターカー。わんわん窃盗団に追いつくとゲージと爽太をせおって近くにあったカゴを踏み台にジャンプするとクイックルワイパーを天高く振り上げた。

「1に掃除、2に掃除、3、4も含めて5に掃除!清潔に行きな、このほんでなす共がぁ!!」

「えっ、最後何て言ったの!?」

わんわん窃盗団はまとまって夜空の向こうまで吹っ飛ばされて行った。

「シーズー!俺のシーズー!!」

「だからひと美ちゃん家のシーズーだってば、風ちゃんっ!!」

………ーーーそれから3日後。