ハウスクリーニング山代には休みが無い


 ………ーーー真夜中。他と比べて最近やたら売れ行きが爆上がりしてるらしいと噂のペットショップの前にクイックルワイパーを持ったつなぎ姿の青年が仁王立ちしていた。俺の事だ!!

「山代風太郎、只今参上したぞこんちクイックルワイパー!!」

「よっ、山代組若頭っ!!」

役に立たないくせに付いて来た爽太が拍手してきた。

「ところで爽太」

「あいよ?」

「俺ら何で“こんなとこ”に入ってんだ?」

さっきまでの説明はあたかも外に居たような言い方だったが実際現在は2人揃って縦長の掃除用具入れのロッカーの中に閉じ込められていた。

ペットショップの中に突撃して早々に爽太が足を滑らせ俺を掴んで転んだ勢いでこの中に入ってしまったのだ。ついでに鍵もぶっ壊れて開かなくなったこん畜生が。

「でへっ☆」爽太が舌を出して笑った。

「こっのクソがっ!!毎回仕事の邪魔しやがって!!」

ガッタンバッタン掴み合って喧嘩してると、「今月も儲かったっスね、先輩!」とわんわん窃盗団らしき奴らが攫ったわんちゃんズが閉じ込められてる売り場のゲージを覗きにやって来てしまった。

くそっ…こんな状態じゃ掃除出来ねぇ!